裁判所から突然通知が届いたHさんは、消費者金融から債務を譲り受けた債権回収会社から、支払督促を起こされたことを知りました。借金のことを忘れていたHさんは、大慌てで、当事務所に相談に来られました。
返済をしないまま15年、裁判所からの通知をきっかけに、消滅時効の援用で借金問題を解決。
厳しい督促が途切れたために長年借金の返済をしていませんでしたが、突然、裁判所から通知を受け、弁護士に相談したHさん。債権者に「消滅時効援用通知」を送付して、長年の借金が全て解決できました。
ご相談者様
職業 |
自営業者 |
---|---|
借入先 |
消費者金融 |
取引期間 |
15年以上 |
債務総額 |
250万円 |
住所 |
大阪府 |
建築業を自営するHさんは、悪化した資金繰りを、消費者金融からの借入でまかなっていましたが、高い利息を支払うためにさらに消費者金融からの借入を重ね、債務はあっという間に250万円にも膨らんでしまいました。しばらくは何とか返済を続けていましたが、ついに返済不能となってしまい、支払いをストップ。金融業者からの厳しい督促に耐えて数ヶ月すると、いつの間にか督促が来なくなり、そのまま15年が経ってしまいました。
ご相談時の借金状況
解決までの道のり
Hさんが受け取った支払督促を見ると、Hさんは15年前に支払をストップしていることが分かりました。消費者金融からの借金は5年間支払わないままにしていると消滅時効により支払をしなくてよくなります。そのため、Hさんの場合も消滅時効援用で借金問題を解決できると判断。他に返せないままになっていた消費者金融の分も含めて、それぞれに「消滅時効援用通知」を送付し、無事Hさんの借金問題は解決しました。
時効の期間が経過すると債務を帳消しにする制度を「消滅時効」、債権者に時効の制度を利用することを伝えることを「時効の援用」と言います。
消費者金融やクレジットカード、銀行からの借入は5年が時効期間となっており、Hさんの場合、15年も経っているので消滅時効の援用で解決できる可能性が高いと考えました。ただし、訴訟などの裁判を起こされていたり、時効期間中に一度でも消費者金融の督促に応じて支払っていると、時効は成立しません。そのため、Hさんから詳しく聞き取り調査をし、さらに、今回支払い督促状を送ってきた債権回収会社だけでなく、他に返せないままになっていた消費者金融からも裁判を起こされないよう、時効の援用手続きを進めました。
その結果、全ての消費者金融に対して消滅時効が成立し、Hさんの返済義務を消滅させることができました