父親が組んだ住宅ローンの未払い金は1000万円残っていました。訴訟されたことを受けて、Mさんが父親と話し合いをしたところ父親は破産しておらず、現在、少しずつではあるものの住宅ローン債務を支払い続けていることがわかりました。
亡き母の負の遺産を相続。 自己破産寸前の窮地を 「時効の援用」が救った。
連帯保証の債務を負っていた母親が亡くなったことで、負の遺産を背負うことになったMさんでしたが、弁護士に相談したことで破産を免れることができました。
ご相談者様
借入先 |
住宅ローンの保証 |
---|---|
債務総額 |
1000万円 |
Mさんの父親は住宅ローンを組み、母親がその連帯保証人になりました。その後、Mさんの両親は離婚し、父親は住宅ローンが支払えなくなっていました。Mさんは、母親が住宅ローンの連帯保証の債務を負ったまま亡くなったことは聞いていましたが、債権者からの請求がないこともあり、相続放棄などの手続きをとらないままにしていました。
ところがある日、Mさんが住宅ローンの保証債務を相続しているとして、債権回収会社から訴訟を起こされてしまいました。
ご相談時の借金状況
解決までの道のり
まず考えられるのはMさんが相続放棄してしまうことですが、生前の母親が保証債務を負っていたことをMさんが前もって知っていたことから、相続放棄をすることはできないと判断しました。
次に長い間返済が途絶えていたのであれば、借金を時効にできる「時効の援用」ができないかと考えましたが、残念なことに父親が細々と続けていることがわかり、こちらも
無理と思われる状況でした。
残る方法としてはもう破産しかないとして、自己破産を進める前提で手続きを受任しました。
ところが、弁護士が手続きを進めていくと、Mさんの父親は以前に住宅ローンの支払いを完全に中断していた期間が5年以上あったことが判明。支払いを再開したのは2年ほど前のことだとわかりました。そこで、消滅時効の援用に切り替えて手続きを進めました。
両親間の連帯保証責任のあおりを受けたMさんが債務を背負うことになったケースであり、できるだけ早く借金から解放してあげたいと考えた結果、自己破産による解決に行き着きました。ところが、調べてみると消滅時効の援用ができることがわかり、方針を変更。
若いMさんに破産の履歴が残ることもなく、解決することができました。
担当弁護士のまとめ
本件は、時効援用で手続きが終了しましたが、時効援用ができない場合は自己破産で問題を解決する方針でした。当事務所では、ご依頼者の方の状況をおうかがいして、消滅時効援用・任意整理・個人再生・自己破産の中から適切な手続きを選択できるよう努めています。借金でお困りであれば当事務所にご相談ください。