Wさんは以前から過払い金の存在を知っていて、自分も該当するかも知れないと思うことはありましたが、信用情報が気になるため、あえて請求しないままにしていました。借金を完済できたことで区切りがついたWさんは、過払い金があるかどうかをきちんと調査してもらおうとして、ご相談に来られました。
返済の終わった債務内容のうち、銀行からの借入れについては過払い金は発生しませんが、クレジットカードは20年以上もキャッシングをしていたとのことで過払い金が発生する可能性がありました。
過払い金のことが気になりながら何もせずにいたWさんでしたが、完済したのを機に、思い切って弁護士に相談してみたところ、多額の返還を受けることができました。
借入先 |
消費者金融と銀行カードローン |
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取引期間 |
20年以上 |
債務総額 |
約500万円 |
住所 |
大阪府 |
Wさんの消費者金融からの借入れ歴は長く、20年以上に及んでいました。最初は、生活費の足しにと5万円ほど借りただけでしたが、気軽に利用できるカードキャッシングの便利さを知ってしまうと歯止めが効かなくなり、銀行カードローンも利用するようになって借金は雪だるま式に増加。銀行の約400万円とクレジットカード会社の約100万円を合わせ、約500万円になっていました。
60才になり、多額の借金を抱えたまま老後の生活を続けるのは辛いと考えたWさんは、退職金が入ったのを機会に借金を清算しようと決意。これまであった銀行と消費者金融からの借入れを完済しました。
Wさんは以前から過払い金の存在を知っていて、自分も該当するかも知れないと思うことはありましたが、信用情報が気になるため、あえて請求しないままにしていました。借金を完済できたことで区切りがついたWさんは、過払い金があるかどうかをきちんと調査してもらおうとして、ご相談に来られました。
返済の終わった債務内容のうち、銀行からの借入れについては過払い金は発生しませんが、クレジットカードは20年以上もキャッシングをしていたとのことで過払い金が発生する可能性がありました。
実際に調査してみると、約350万円もの過払い金が発生していることがわかりました。さっそく業者に請求を行おうとしましたが、金額が大きかったため、交渉は難航し、相手側はこちらの請求額より大幅に低い金額しか支払えないと主張してきました。そこで、裁判所に訴訟を提起することにしました。その結果、業者も当方の主張する過払金額の発生を認め、約350万円の返還を受けることで和解が成立しました。
Wさんが、完済した後でもひょっとしたら過払い金が請求できるかも知れないと考えて、弁護士に相談されたことが解決につながりました。
過去に返し終わってしまった借金は、過払い金請求の対象にならないというのは誤解です。完済後、10年を過ぎてしまうと時効になりますが、それまでなら払い過ぎていた分は取り戻すことができます。
ただし、当然の権利であっても相手が応じてくれなければお金は取り戻せません。なかには過払い金の発生を認めない業者や、減額を要求する業者もいます。Wさんのケースでは、訴訟を提起したことでスピード決着が図れました。
過払金はご自身で請求しても業者が支払額を大幅にカットしてくることが多いですので、弁護士の起用が結果的には得策といえるでしょう。