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解決事例

自己破産
2018/10/15

奨学金返済と生活費不足から破産申立。奨学金の保証人を家族にしていたので、家族も同時に破産手続をすることに。

奨学金で大学に進学。卒業はしたものの就職先が見つからず、返済のために借入を重ねた結果、支払い困難に。保証人だった家族にも借金があったので、同じく破産することで、借金問題を揃って解決できました。

ご相談者様

Yさん(20代 女性)
職業
会社員
借入先
奨学金・クレジットカード・消費者金融
債務総額
300万円
住所
兵庫県

Yさんは、高校を卒業して大学に進学しましたが、実家は母子家庭で貧しく、学費は奨学金で賄いました。奨学金は、在学中に約230万円にまで積み上がってしまいました。

卒業後は、正社員としての就職先が見つからず、アルバイトで生活していましたが、収入が少なく、奨学金の返済が間に合わないこともあり、消費者金融やクレジットカードからの借入でやりくりするうちに、あっという間に借金が100万円にもなってしまいました。

その後、Yさんはアルバイト先で認められ、契約社員として採用。さらに正社員に昇進し、収入は増えましたが、すでに借入は大きく膨らんでしまっており、新たな借入もできなくなったため、支払い困難に陥ってしまいました。

ご相談時の借金状況

生活費の補填のために、消費者金融やクレジットカード等から借入していたため、奨学金を含め、合計4社から300万円もの借入金がありました。支払い困難になり、母親とも相談した結果、破産するしかないと判断したYさん。破産手続きをお願いしたいと、当事務所に相談に来られました。

解決までの道のり

Yさんの主な借入は奨学金でしたし、その他の借入も、生活のために止むを得ず行ったもので、破産するのに問題はないと判断できました。ただし、奨学金の保証人は母親と兄弟がなっていましたので、ご家族も同じく破産手続きを取ることになりました。Yさんとご家族の破産手続を進め、申立書類を揃えて破産申立をしたところ、無事免責が認められ、借金問題を解決することができました。

解決するには

奨学金の運営組織である日本学生支援機構では、貸倒れ防止のために保証人制度を設けています。本人が返済できなくなると保証人に返済義務が生じ、本人に代わって返済しなければなりません。
Yさんの場合、母親と兄弟が保証人になっていたため、Yさんが自己破産すれば、母親と兄弟が債務を負うことになり、簡単に自己破産を選択することができませんでした。そこで、ご家族に相談したところ、ご家族にも借入金があり、奨学金を返済する余裕がないことが分かりました。そこで、Yさんのご家族も、他の借入を含めて同じく破産することで解決ができました。

担当弁護士のまとめ

奨学金がきっかけとなり、破産手続きを行った方の事例です。奨学金は大学の学費等に充てるため多くの方が利用していますが、借金の一種ですので、返済が苦しい場合は債務整理の対象となります。返済が苦しくなった人のために、毎月の返済額を減らしたり、返済期限を延長する等の救済措置が設けられていますが、根本的な解決にはなりません。保証人の部分で問題が生じないのであれば、破産等での解決をお勧めします。また、保証人が親族だから迷惑を掛けたくないという方には、奨学金を除いた形での任意整理という方法もありますので、一度ご相談いただければと思います。
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