記のとおり、Mさんの借入額は400万円ありました。
Mさんの収支状況ですが、給与の手取りは毎月約20万円。実家暮らしのため、毎月の支出は12万円程度に抑えられていました。余剰は約8万円で、早い段階で相談にお越しいただいて債務額が比較的抑えられていたこともあり、破産ではなく、個人再生や任意整理の手続きが可能な状況でした。
任意整理は、元本の圧縮はせず、今後の利息をカットして分割払いする手続きです。仮に50回分割になれば毎月8万円、60回分割になれば毎月7万円程度の支払になります。支払いは不可能ではないものの、余裕があまりないと考えられました、
個人再生は、債務額が400万円であれば、100万円か手持ちの財産額のいずれか小さい額に債務を圧縮し、原則3年・利息なしで分割払いをします。Mさんの場合、手持ち財産はほとんどなかったため、債務額は400万円から100万円に圧縮、3年であれば毎月約28,000円とある程度の余裕をもって支払えそうな状況でした。
以上の状況から、Mさんにとって、個人再生が適切と判断して、手続きを進め、裁判所で個人再生による債務の圧縮・分割払いが認められました。
なお、破産については、Mさんが返済することを希望されていたことや、借入原因について免責不許可事由に該当することから、選択しませんでした。