クレジットカードや銀行を合わせて、計10社からの借入を繰り返し、総額は1000万円を超えるほどにも膨らんでいました。
このままでは生活が破綻すると思ったMさんは、何とか生活再建をしたいと、当事務所に相談に来られました。
奨学金の返済、ストレス発散のための競馬、結婚・出産による生活費の増加など、マイナスの要素が重なり、借入金は増える一方に。家計の破綻を感じて弁護士に相談したところ、「管財型」の自己破産で借金を0にしつつ、一部財産を残すことができました。
職業 |
会社員 |
---|---|
借入先 |
銀行・クレジットカード |
債務総額 |
1000万円 |
住所 |
大阪府 |
両親の家計が苦しかったMさんは、大学に進学する際、奨学金を利用しました。大学卒業後、無事に就職できたことから、当初は問題なく奨学金を返済していました。しかし、仕事のストレスを競馬で発散するようになり、返済資金が足りなくなると、銀行カードローンで借入を行うようになりました。
初めは少額の借入でしたが、結婚して子どもが生まれたために生活費がかさみ、その不足分をクレジットカードで補ったり、他の銀行からも借入を行うような状況に。徐々に借入金が増えていき、その額はいつの間にか1000万円を超えるほどになってしまいました。
クレジットカードや銀行を合わせて、計10社からの借入を繰り返し、総額は1000万円を超えるほどにも膨らんでいました。
このままでは生活が破綻すると思ったMさんは、何とか生活再建をしたいと、当事務所に相談に来られました。
Mさんの借入額が多く、収支のバランスを考えると個人再生の選択ができませんでした。借金の原因の一つとして競馬がありましたが、借入に占める割合は2割程度とあまり大きくなかったため、借金の免責に問題はないと判断。破産手続きを進めることにしました。
ただ、Mさんの勤務先には退職金制度や社内積立制度があり、その他のMさんの財産を合わせると、Mさんには約200万円という比較的高額な財産がありました。そこで、一定額の財産を手元に残すことができる「管財型」の自己破産手続きで申立を行いました。
借金の原因の一つになっている競馬の免責が認められるかどうかの調査が必要であったこと、Mさんの勤務先の各制度での財産は換価が難しいこと、積立金を解約できないこと等から、破産手続きは若干長引きましたが、最終的に無事免責が認められました。
Mさんには約200万円と比較的高額の財産があったため、破産手続開始決定と同時に手続きが終了する「同時廃止型」ではなく、より多くの財産を手元に残すことができる「管財型」の自己破産で申立をしました。
「管財型」の自己破産は、管財人との打ち合わせ等、手続きが複雑で時間もかかりますが、最大99万円まで財産を残せるというメリットがあります。
弁護士が詳細な債権調査や申立書作成を行い、管財人に粘り強く交渉した結果、無事免責が認められ、財産を残しつつ、借金は0にできました。