ブラックリストって?
「ブラックリスト」という言葉はよくご存じでしょう。でも、実際にブラックリストを見たという人の話は聞いたことがありません。ブラックリストは本当に存在するのでしょうか?あるとしたら、どこに?どうすれば見ることができるのでしょう?
借金返済が滞ったことなどを記録しているリスト
結論からいうと、ブラックリストは存在しません。借金返済が滞ったこと等がある人について、個人信用情報に事故情報が登録されて、金融業者間で共有されているということなのです。
ブラックリストを管理するのは指定信用情報機関
誰であれ、利用者が金融業者から借り入れすると、契約内容や返済記録などの個人信用情報がその都度、以下の指定信用情報機関に登録されることになっています。金融業者は、指定信用情報機関で一括管理されたこれらの個人情報をもとに利用者の信用度を審査し、融資の可・不可の判断を下します。
<指定信用情報機関>
◯株式会社CIC(シー•アイ•シー)信販系
http://www.cic.co.jp/
◯株式会社日本信用情報機構 JICC(ジェイ•アイ•シー•シー)消費者金融系
https://www.jicc.co.jp/
◯全国銀行個人信用情報センター 銀行系
https://www.zenginkyo.or.jp/
過去の滞納履歴も掲載されます
個人信用情報には、利用者が過去に破産などの債務整理をしていた場合はもちろん、延滞や滞納の履歴までもが登録されています。借入の滞納等をしたことがある人の事故情報がいわゆる「ブラックリスト」と呼ばれているものの実体なのです。
どんな場合に、どんな情報が、いつまでブラックリストに載る?
では、ブラックリストの中味とはどんな内容なのかを見ていきましょう。
<登録される条件>
・ 返済が期日より3ヵ月以上遅れた場合。(1~2ヵ月の延滞を繰り返した場合も)
・ 過去に債務整理(任意整理・民事再生・自己破産など)を行った場合。
・ 携帯電話本体の分割払い金を延滞した場合。
<登録される個人情報>
個人信用情報には、氏名・生年月日などの基本的な個人情報に加え、現在の借入れ状況や過去の返済履歴が記録されています。一度でも債務整理をしたことがある人や、返済中にトラブルを起こした人は要注意人物としてマークされます。ただし、思想や信条に関する個人情報や、医療記録や犯罪歴などは対象ではありません。
<登録される期間>
任意整理の場合5年程度と言われます。個人再生・破産の場合はもう少し長く、7年程度と言われます。登録期間が過ぎれば自動的にリストから削除されます。
不安なら情報開示請求して確認
ブラックリストの対象者かどうかは自分で調べることができます。本人であることを証明する資料と、金融取引きに関する確認項目を提出して指定信用情報機関に照会すれば、結果が送られてきます。
※詳細は上記の指定信用情報機関に直接お問い合わせください。
ブラックリストに載るとクレジットやローン契約が困難に。
ブラックリストに載るといっても、本人であることが確認されなければ公開されないので、周囲に知られることはありません。日常生活が脅かされるようなことはありませんが、いくつかの不都合が生じてきます。一度、事故情報が登録されてしまうとその情報が誤りでない限り削除はできません。
うっかりミスも含めて延滞や滞納には十分に気をつけましょう。
カードが作れない、ローンが組めない。
ブラックリストに登録されたということは、その人が借金の返済能力に問題があることを意味します。そのため、新たな借金を重ねることになるクレジットカードの発行はできなくなり、自動車ローンや住宅ローンは利用できなくなります。ETCカードや公共料金など、代金をクレジットで引き落とすものについても不便が生じてきます。
いったん登録されると削除は不可。
うっかり延滞や滞納をしたためにブラックリストに載ってしまった…というようなケースでも、決められた期間中はブラック情報を削除することができません。ただし、明らかに自分のせいではない理由で間違った信用情報が登録された場合は、証明できる書類を用意して指定信用情報機関まで申し出れば削除が可能です。