相談に来られた時点での借入れ額は住宅ローンが約3,000万円、クレジットカード・銀行カードローンが約400万円に上っていました。返済額は月20万円以上となっており、収入が減ったHさんにはとても返せる金額ではありませんでした。
愛着のある自宅を手放して小ぢんまりした賃貸へ。自己破産で借金問題を解決。
住宅ローンで購入したマイホームでしたが、家族6人を養いながらのローンや借金の返済が大きな負担になり、自己破産することに。家を失うことにはなりましたが、借金がなくなったことでHさんに平穏な生活が戻りました、
ご相談者様
債務総額 |
400万円 |
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住宅ローン |
約3,000万円 |
Hさんは子供4人とご夫婦の6人家族。家を持つに当たっては、子供たちが成長する将来のことを考えて間取りに余裕のある家をと考え、住宅ローンを組んで大きな家を購入しました。初めのうちは順調に返済していましたが、子供の成長につれて教育費がかさみ、クレジットカードでの借入れを始めました。さらに、子供たちが大きくなると、ますます生活費・教育費がかかるようになり、別のクレジットカードや銀行カードローンでも借入れをするようになりました。
やがてHさんは一念発起し、勤務先を退職して会社を立ち上げました。創業当時こそ順調な経営が続いていましたが、徐々に売り上げは減少。ついに会社をたたむことになってしまいました。Hさんはすぐに再就職したものの、収入は以前の半分以下に。借金の返済ができないばかりか、住宅ローンの返済までも滞るようになっていました。
ご相談時の借金状況
解決までの道のり
個人再生も検討したものの、住宅ローン返済が重荷となり返済の見通しが立たないため、自宅を売却し、自己破産を申し立てる方針で手続きを進めることになりました。自宅の売却は難航しましたが、何とか売却を行い、破産申立てを行いました。借入の経緯には特に問題がなく、大きな財産もなかったため、破産・免責が問題なく認められました。
借金と住宅ローンを両方抱える方の債務整理においては、家を残すかどうかが判断の分かれ目になります。わが家を手放すことへの抵抗は、長年住み慣れた家であるほど大きいものですが、返済のために無理をして借金をふやすのはよくありません。早く決断すれば、生活再建への道も早く開けます。Hさんの場合も、子どもも独立したことから小さめの賃貸に引っ越され、家賃を抑えることもできて、今は収入の範囲で借金なしの生活をされています。
担当弁護士のまとめ
きない状況でしたので、引っ越しを決意され、破産申立てを行いました。
住み慣れた環境からの引っ越しは必要になりましたが、借金の返済が無くなり、住居費も抑えることで、Hさんの経済的再生を図ることができました。