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解決事例

自己破産
2017/08/22

借金魔の弟のせいで 姉妹二人までもが借金まみれの人生に。

まさかの会社倒産で転職したものの大幅減収。家のローンだけがドーンと残り…

ご相談者様

Iさん(33才 女性)
職業
主婦
借入先
10社
取引期間
5年
債務総額
1,300万円(姉妹合わせて)

Iさんたちは、女二人の姉妹と末っ子の弟の三人きょうだいでした。甘やかされて育った弟は、成人してからも親にお金をせびるような依存心の強い人間でした。姉達はそんな弟の身を案じながらも、乞われると仕方なく名義を貸してクレジットカードを作って与えていました。やがて、弟は多額の借金をするようになり、そのたびに親が肩代わりしていました。

ご相談時の借金状況

姉妹が名義を貸したクレジットカードは、支払いは弟がするという前提でした。ところが、しばらくすると支払いが滞るようになり、督促状が姉妹宛てに届くようになりました。弟の行方はつかめず、名義を貸している以上、自分たちが支払わざるを得ません。姉妹に経済的な余裕はなく、金融機関で借りてその返済に充てました。

借金はこうして膨らんだ

最初のうちは銀行や信用金庫から、金額が増えてくると消費者金融でも借りるようになっていきました。その金額たるや、二人合わせて1,300万円にもなっていました。

「みお」が選ばれた理由

姉妹が「みお」の存在を知ったのは、澤田弁護士がレギュラー出演しているラジオ番組を通してでした。似たような境遇にある人が救われたという話を聞き、背中を押されたような気がして当事務所を訪問。弁護士をはじめ、応対に出たスタッフが女性だったというだけで、ホッとされたのだそうです。弟を甘やかしたことで怒られるのではないかとビクビクしていたお二人でしたが、女同士の気安さで気持もほぐれ、心を開いて相談するようになっていかれました。

解決までの道のり

事態は深刻でした。1,000万円を超える借金を今後どうするかについて考えた末、お二人には自己破産による解決策を提案しました。破産と聞いた瞬間は動揺されましたが、破産で進めると決まってからの二人の行動に迷いはありませんでした。自分たちで揃える書類も準備し、裁判所への出頭についても弁護士が同行することを説明すると納得し、免責審尋の場でもきちんと役割を果たされました。

当事務所が関わった結果

二人が何よりも恐れていた取り立てはピタリと止まりました。当事務所も書類作成に当たっては、“情状酌量”を得るべく、陳述書に家族のせいで背負った借金であることを記載。その効果もあって、手続きが開始されるとすぐに同時廃止による免責が下り、姉妹二人が5年間にわたって苦しめられてきた借金生活から解放されました。二度と弟の借金の尻拭いはしないことを誓ってもらったことは言うまでもありません。

解決するには

総額1,300万円という大金を姉妹二人で返していける可能性はほぼゼロでした。このケースでは任意整理や民事再生は適用できないと判断し、自己破産の道を選択。二人ともが無収入の専業主婦であり、本人名義の財産もほとんどなかったことが幸いし、「同時廃止」で短期間に手続きを終わらせることができました。

担当弁護士のまとめ

不実な弟さんに迷惑をこうむったIさん姉妹には同情しますが、こうなる前に相談に来て欲しかったというのが、正直なところです。ただ、どんな借金問題も手遅れということはないのです。この事例も弁護士が関わったことで、悲惨な結末に至ることなく解決できました。

破産を一生の恥と思うのは間違いです。返せない借金で人生を台無しにするより、法律の力を借りて借金を整理し、生活再建をはかることをお薦めします。免責が認められ、「やっと普通の生活に戻れる」と顔を見合わせて微笑んだ姉妹の表情が印象的でした。
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