クレジットカード会社から、ショッピングの一回払いや分割払いについて５０万円もの請求が届き、とても支払ができないと考え弁護士に相談。自己破産も考えていたものの、ショッピングの支払いを長期分割に変更できれば十分支払い可能であったため、任意整理で解決。

任意整理

2023/04/07

ご相談者様

Wさん（30代　女性）

職業	会社員
借入先	クレジットカード・消費者金融
債務総額	４社１６０万円
住所	大阪府

Ｗさんは、インターネット等で買い物をするのが趣味で、代金はＲクレジットカードで決済をしていました。リボ払いは怖いと聞いていたので、支払いはいつも一括か、手数料がかからない範囲で分割払いを利用。問題は、買い物をし過ぎた時に一気に数十万の請求が来てしまうことです。そういうときは、気軽に借りることができる消費者金融から借り入れて支払いをしていました。消費者金融というと利率が高く、すぐに支払いが厳しくなるイメージもあるかもしれません。しかし、Ｗさんは正社員として勤務していて、実家暮らしであったため、固定的な支出はほとんどなく、消費者金融への支払いに問題はありませんでした。

ただ、いつも以上に買い物をし過ぎてしまったために、Ｒカードから月末の支払いが５０万円を超えるとのメールが届きました。とても払える額ではないと考えたＷさんは、債務の整理をしたいと考え、当事務所に相談に来られました。

当事務所が関わった結果

ご相談に来られたときのＷさんの負債は以下の通りでした。

No	借入金残高	毎月の支払額
消費者金融Ｐ	５０万円	毎月15,000円の支払い
消費者金融Ａ	２０万円	毎月10,000円の支払い
消費者金融Ｍ	３０万円	毎月10,000円の支払い
Ｒカード	５０万円超	今月末の一括払いが必要

以上の負債の状況で、今月末の一括払いができないことから、Ｗさんは破産も検討されていました。しかし、Ｗさんの収支状況や負債等が以下の通りであったことから、Ｒカードだけの任意整理を行うことになりました。

・正社員、実家暮らしであることから、毎月６万円程度支払いが可能
・総債務額が約１５０万円であり、正社員として働いていることも考えると、破産するための要件である支払不能とまでは言えない可能性がある
・特に消費者金融からの借入は家族に内緒にしていて、破産では家族に内緒にまま進められない可能性がある
・Ｒカードは、任意整理で弁護士が交渉すると無利息６０回程度の分割（毎月10,000円弱の支払い）にできると見込まれる
・消費者金融３社は借入から数か月から１年弱であり、任意整理しても毎月の支払額があがってしまうおそれがある
・Ｒカードと消費者金融３社で合計45,000円であれば、余裕をもって支払える
・カードの使い過ぎを避けたいので、信用情報に載っても問題ない

上記の通り、Ｒカードについて任意整理の方針で手続きを進めました。Ｒカード交渉したところ、見込み通り無利息６０回程度の分割（毎月10,000円弱の支払い）に変更し手続きは完了。Ｗさんは、高額の一括請求に悩まされることのない安定した生活を取り戻すことができました。

担当弁護士のまとめ

クレジットカードのショッピング一回払いや分割払いを多く利用したため、月末の支払いが５０万円を超える事態となり、相談に来られました。
一回払いや二回払いまでの分割払いは、手数料がかからないため、リボ払いと違って無駄のないカード利用方法と言えます。しかし、使い過ぎてしまうと、一気に多額の請求が来て支払えない事態に陥ってしまうことがあります。そのような時は、「あとからリボ」という方法で、支払いを繰り延べることも可能です。しかし、これはリボ払いであり、年１５％程度の手数料が必要になるため、元本がなかなか減らないのが欠点です。また、少しでも追加利用すると残高が減らず、逆に増えることもあります。
一方、弁護士による任意整理では、基本的に将来利息なしで、長期分割払いになるようにします。弁護士費用や信用情報の問題はありますが、カード会社への支払額は抑えることができ、残高が増える心配もありません。また、弁護士に相談すれば、任意整理のみならず、個人再生・破産などの方法も含めて、債務整理を検討することができます。
クレジットカードの次の支払いが厳しくなってきたという方は、弁護士による債務整理も含めて検討することをお勧めします。