相談に来られた時のHさんの債務状況は以下の通りでした。
借入先 | 社数 | 金額 | |
① | 消費者金融 | 1社 | 40万円 |
② | クレジットカード会社 | 4社 | 400万円 |
③ | 銀行 | 2社 | 160万円 |
個人再生をすれば債務は5分の1に圧縮になり、毎月の支払は28,000円ほどになって十分に支払いができる状態であったことから、Hさんから個人再生をご依頼いただきました。個人再生に必要となる資料の収集も問題ないとのことでしたが、家族に借金のことを十分に伝えておらず、ご家族の収入資料を入手するのが困難であることが判明。個人再生では、家計の収支を明らかにする必要があり、ご家族の収入資料を入手する必要があります。その入手が難しい場合、個人再生の手続きを進めるのは困難になります。
Hさんの場合も、資料収集の観点で個人再生の手続きを進めるのが困難になってしまったため、任意整理を進めることができないか検討をしました。任意整理の場合、個人再生と異なり元本の圧縮はできませんが、将来の利息をカットし長期分割の交渉をすることになります。本件の場合、手持ちの財産を換価して約100万円の頭金を入れることで毎月の支払は7万円ほどとなり、支払っていけることが分かりました。そこで、個人再生から任意整理に切り替えて各債権者と交渉し、債務の整理をすることができました。