約1,000万円の年収を稼ぐかたわら、消費者金融やカード会社に総額で1,450万円もの借金がありました。取引の貸金業者は20社近くあり、返済に追われてまた借金を重ねるという最悪の状態が続いていました。
借金してまで得意先にも部下にも大判振る舞い。やがて家族5人の生活も窮迫し始めて…
職業 |
会社員 |
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借入先 |
本人13社、家族6社 |
取引期間 |
20年 |
債務総額 |
1,450万円 |
Oさんは大手食品メーカー勤務の営業マン。熱心な仕事ぶりが買われて昇進を重ね、支店長の地位についていました。「酒づきあいなくしての仕事はあり得ない」というのが若い頃からの持論。自腹を切ってまでの接待や仲間との飲み会を重ね、給料だけでは足りなくなると消費者金融から借りることもしばしばでした。
約1,000万円の年収を稼ぐかたわら、消費者金融やカード会社に総額で1,450万円もの借金がありました。取引の貸金業者は20社近くあり、返済に追われてまた借金を重ねるという最悪の状態が続いていました。
Oさんが支店長に昇進したのは3年前。表面的には順調に見えたサラリーマン人生でしたが、裏では借金問題が深刻化していました。ちょうどこの頃、プライベートでも子供の教育費や親の医療費などが重なり、給料が上がる以上に出費がかさんでいきました。自分のキャッシング枠がいっぱいになると、妻や義母のカードまで使って借りるようになり、借金はさらに増え続けました。
相談に来る前は法律事務所に行くこと自体、人生の敗北とまで考えていたOさんでした。悩みを打ち明ける相手もなく、途方に暮れる日が続き、電話だけなら…とおそるおそる「みお」にかけてみることに。女性の受け答えが好印象だった上、相談時に持って行く必要書類についても丁寧な説明がありました。「親切だし、頼れそう」と感じたOさんは、さっそく相談してみることに決めました。
たまった借金を退職金で清算したいというのが、相談に来られた際のOさんの考えでした。私たちはこれに断固として反対。中途退職時の退職金がいかに少ないか、仕事を失うことがどんなに惨めかにふれ、思い止まるよう説得しました。
Oさんには借金返済の意志があり、能力もあったので任務整理の方向で検討しました。法定金利に照らし合わせて引き直し計算したところ、借り入れ残高370万円に対して過払い金が770万円もあることが判明。ここからは解決まで一気に道が開けていきました。
当事務所が依頼を受けた時点で取り立てはストップしました。次に、多額の過払い金で残金を返済して借金はゼロになりました。弁護士費用も過払い金でまかなえた上、まだ現金が残りました。
持参された消費者金融やクレジット会社のカードは16枚もありました。取引期間の長かったOさんには、過払い金が発生している可能性が高いという私たちの見立てが的中。さっそく多数の業者と交渉し、合意を得て無事に任意整理で円満解決することができました。