子供たちの進学や車の買い替えなど、まとまった出費のたびごとに借金はふえていき、たまりにたまった借金総額は約500万円になっていました。
家族に内緒で任意整理後、返済不能に。 途中で個人再生に切り替えて ようやく借金問題解決。
返済に苦しんでいたNさんは、家族に知られることのない任意整理での借金整理を依頼されましたが、途中で破綻。弁護士は家族の協力を得ることを勧め、無理なく返していける個人再生で解決しました。
ご相談者様
借入先 |
消費者金融(計7社) |
---|---|
債務総額 |
500万円 |
Nさん一家は共働きの妻と子供の4人家族です。毎月の住宅ローンはかなりの負担でしたが、子供たちが小さいうちは夫婦で力を合わせて何とか生活できていました。子供たちはみるみる成長します。授業料や塾代などの教育費はかさむ一方で、家計は常に火の車でした。足りない分を補うために、Nさんは家族に内緒で銀行やクレジットカードから借入れするようになっていきました。
ご相談時の借金状況
借金はこうして膨らんだ
借金が300万円を超えて月々の返済が7~8万円にもなると、住宅ローンとあわせて収入の大半が返済のために消えていきます。さらに悪いことが重なり、妻が病気になって仕事を辞めたため、さらに家計は悪化。新たな支出として治療費も加わり、生活費を補うために借りては、返済のためにまた借りるという悪循環を繰り返しました。
解決までの道のり
Nさんは相談に来られた際、「心配をかけたくないので、家族には知られない方法で債務整理をしたい」と希望されていました。となると、妻の給与明細や光熱費領収証の提出が求められる個人再生ではなく、任意整理を選ぶことになります。そこで、Nさんの要望に沿って、任意整理による解決策を検討。10万円を超えていた毎月の支払額を8万円に抑えることで何とか任意整理を成立させることができました。ただ、Nさんの返済能力を考えると月々8万円でも負担が大き過ぎるよう思え、一抹の不安が残りました。
予想していた通りに不安は的中し、任意整理手続き終了から1年ほどしてNさんから連絡がありました。借金は整理したものの、収入がさらに減って支払いができなくなっていました。そこで、新たに個人再生に切り替えて手続きを進めることになりました。ご家族にも借金を打ち明ける決心をされていて、解決に向けて家族で協力していくと誓われました。
債務残高は500万円ほどあったので、個人再生で5分の1にまで圧縮することができました。これを3年かけて返していけばよいので、月々の支払額は3万円程度になります。Nさんもこの金額なら払っていけると納得されました。
担当弁護士のまとめ
借金をされる事情やご家族に内緒であるかなどご事情は様々にありうるところですが、借金問題を解決するにはご家族にも知っていただき、ご協力いただくのが一番です。