バイナリーオプションと趣味への支払で膨らんだ借入について、個人再生で圧縮。

個人再生

2023/10/19

ご相談者様

Ｏさん（40代　男性）

職業	会社員
借入先	銀行・クレジットカード
債務総額	７社８００万円
住所	大阪府

Ｏさんは正社員として仕事をしていましたが、手持ち資金を増やしたいと考え、手軽に始められそうなバイナリーオプションをするようになりました。ただ、思っていたようにはうまく行かず、いつの間にか借入をして投資をするようになっていました。また、Ｏさんは趣味に大きなお金をつぎ込むようになり、これも借入で賄うようになってしまいました。

当初の借入額は数万円程度で、すぐに返済できると思っていたものの、負けが込んだり生活費が大きくなることが続き、借入額はいつの間にか数百万円もの金額に。毎月の支払は２０万円ほどもあるのに借入額は膨らみ続け、借入をして返済をする自転車操業になっていることに気が付いたＯさんは、個人再生で借金問題を解決したいとして相談に来られました。

当事務所が関わった結果

ご相談に来られた時のＯさんの借入状況は以下の通りとなっていました。

借入の状況

クレジットカード５枚で約６００万円
銀行から約２００万円

個人再生で５分の１に圧縮すると１６０万円。

また、財産の状況は以下の通りでした。

財産の状況

ローンを完済した自動車　１６０万円
退職金見込額　８０万円（財産価値は１０万円）
普通預金　１０万円（財産価値は０円）
保険の解約返戻金　１０万円

上記合計１８０万円。

家計収支は、収入が月３０万円、支出が月２０万円で、余剰は月１０万円。

総支払額を検討すると、債務額基準１６０万円と財産額基準１８０万円のうち大きい方の１８０万円。毎月の支払は、３年分割で５万円。余剰が毎月１０万円であることから、毎月５万円であれば余裕をもって支払いが可能。

以上の通り検討し、個人再生で債務を圧縮すれば問題なく支払っていけると見込まれたことから、個人再生の手続きを進めることになりました。

ご依頼後は、個人再生に必要となる財産関係・負債関係・家計収支等の資料を集め、申立を行いました。その結果、裁判所で個人再生が認められ、債務の大幅圧縮と３年分割払いが認められました。これにより、Ｏさんは借金返済に追われる生活から解放され、平穏な生活を取り戻すことができました。

担当弁護士のまとめ

投資による損失と趣味への出費で膨らんでしまった借金を個人再生で圧縮し、経済的再生を果たした事案です。個人再生では自己破産と違って、一定額の支払が必要になりますが、大幅な圧縮が可能ですし、借入の原因が問題になることもありません。
負債額が数百万円～１０００万円程度になり、支払が厳しいという方は、個人再生も含めて債務整理を検討することをお勧めします。