ご相談に来られた時、Tさんの毎月の返済額は20万円以上で、カードの利用枠が空いたらすぐに使うのを繰り返す状態でした。借入の大きさを考えると自己破産も考えられる状況でしたが、Tさんとしては自己破産に対する負のイメージがあり、少しでもいいので返済をしたいというお気持であったことから、以下の観点から個人再生が可能かを検討しました。
【負債額】
15社900万円であり、個人再生では最大5分の1の180万円まで圧縮が可能。自宅は賃貸で、住宅ローンなし。
【財産額】
預貯金が50万円、退職金が150万円。
預貯金は99万円までは財産に計上しなくてよく、退職金は8分の1だけが財産に計上されるため、Tさんの財産額は約20万円。
【再生で払うべき金額】
負債額と財産額のうち大きい方である180万円を3年間で払うと、毎月50,000円の支払。
【家計の余剰】
Tさんの収入が毎月22万円、同居する親の年金が月8万円。それ以外に年100万円程度のボーナスあり。
毎月の支出は約24万円。
ボーナスを考慮しなくても毎月60,000円の返済が可能。ボーナスがあるため、収入に変動があっても毎月50,000円の支払に問題なし。
以上のような検討の結果、個人再生に問題はないと判断し、手続きを進めました。
弁護士費用はボーナス支給時点で一括でお支払いいただき、その後必要資料を揃えて、個人再生を申し立てました。その結果、個人再生が認められ、毎月の支払は50,000円に圧縮。Tさんは返済に追われることのない平穏な生活を取り戻すことができました。